全部恋だと勘違いして左側を歩いた

 

もう9月も終わろうとしているの許せません。何も終わっていないのに季節はぐんぐん過ぎ去っていく。ムカつくよ。半年くらい前にお家を引っ越したので、いまのお家には屋上があります。お家の中で屋上が一番好きです。今日の夕方屋上で、金木犀のお酒を飲みながらラグを敷いて寝転がってたらあんまり悲しくて泣きそうだった。いやうそ、かなしいんじゃなくて寒かっただけかも。なんか寒くて悲しくなったりするのウケるね。

 

毎年同じことを同じ時期になると感じていて、同じようにふさぎ込んだり匂いを嗅いだり、まるでコマみたいに同じ軌道をめぐるだけ。あなたは別の人を好きになったり、好きになろうとしたり、私のことなんてずんずん忘れて楽しく暮らしていたりして、ははー、全く回るコマでもどこかに重心が傾くと前や横に進んでいくんだなぁと感慨深いよ。同じところをずっと回っている私とは違うんだね。同じ穴の狢だって笑いあったのに。

 

美容院に行ったので今の自分が一番良いと思うんですけど、誰に会う予定もなくて空しい。めいいっぱい可愛くして、着たい服を着て、出かける前に香水を付けたり、そういう営みをしていたい。じゃないと、何のために自分はバイトしたり化粧をしているのか分からなくなって心が急速に荒んでいく。

 

すぐ人に寄りかかろうとするの悪い癖です。甘える、傷つけるし後悔する。許してもらおうとする。コミュニケーションは受け手が100%というツイートを見て、膝から崩れ落ちそうになるほどショックでした。ねぇなにもかも許してもらってたんだよ私は。キツイ言葉遣いも労働の後に労ってあげないのも、テンションを上げられなくてイライラしたことも。人を許してあげてるような気になって、何様だったんだろうか。人よりできるような気持ちになって、分かるような気になって、何様だったんだ。死ぬほど傲慢で怠惰だ。他人にコンテンツを求めるばかりで、自分は何も…

 

他人をすぐ自分より下か上か判断して、下だと思っている人間には強気に出ているチンピラみたいな内面が自分のうちにあると自覚した時、本当に自分はなんて人間だろうと思った。

 

誠実でいたい。人に優しくありたいよ。出来ないことを許したり、できないことを許されたりするのが愛だと思っていたけど、そうじゃない。できないことを許されている自分を肯定できない限り、自分は愛されていると感じることはできない。

傷つけた時ちゃんとごめんなさいって言うね。傷ついたとき傷ついたって言ってばっかりでごめんね。相手にも言い得なかったことがあることを想像できる人間になるよ。育った環境も感性も容姿も能力も違うのに、君のこと羨まないって誓うね。努力するから、欠けたところを自分ばかりが補っているって、そんな風に思わないようにするね。

 

でもやっぱり私ばっかりで悲しいな疲れるな不当だなって、どうしてもそう思っちゃうときがあってさ、そういうときはどっかの知らない誰かじゃなくて、あなたに会いたいと思います。あなたの心にはわたしのためのスペースがどこにも残っていないってわかっていながら。