12番線
夏より秋の方が好きだって思うけど、冬も悪くないなって思ったりもする。車を手に入れてもどこにも行けない日々で、これはお弁当の本を買ったのにお弁当を作れないのに似ているんだ。怠惰と安堵。
自分のやりたいことが、どんどん正しい解釈をされていってしまう恐怖を感じています。わたしは正しくないしどこにも貢献したくないのに、みんなみんな正しい倫理を!って求めるせいで、うっかり正しい振る舞いをしてしまう。キャラに徹することが出来ないんだね。ださすぎる。
私は自分が優れていないことが分かる。可愛くないのが分かる。私のどの部分も求められていないことが分かる。細くないってことが分かる。馬鹿だってことが分かる。でも私は私が優れているってある面では言いたいし、私が一番新しいんだと言いたい。私はデュシャンになれるし、なれると思いたい自分を肯定したい。行動しつづけることでだれもかれもを殴りたい。これこそが暴力革命なんだと、声を大にして言いたい。
今年ははじめてクリスマスを休みにしたので、誰にも会わないで一日過ごして本当に嬉しかった。「どうせ彼氏いないんだからバイト出きてみんなで過ごそうよ~」とかそういう善意は、”ひとりは可哀想”という偏見と腐った仲間意識から来ているってことにもう私は二年前から気が付いてた。でも無意識に考えないようにして「差別意識きらい」を「クリスマスきらい」って、勘違いさせられてた。私はクリスマスきらいな私じゃなかったはずなのに、すっかりそんなこと忘れちゃってて、でも今年思い出した。
私は自分の好きなものを好きだと思える私を奪い返したんだ。
こういうものがある
好きなもの
くたくたのブランケット、日曜日の早起き、青色、ベロアのりぼん、変な匂いの煙草、間取り図、料理番組、人のすり減った靴底、骨ばった指、くせ毛、目つきの悪い人、落ち葉を踏む音、午後の電車、カモミールとラベンダー、ウクレレ、何かに顔を埋めること、ダークチョコレイト、古本のにおい、ビートルズ、キスマークをつけられること、赤色、70年代の騒乱、コンセプチュアルアート、映画の予告、移動すること、雨の日のアスファルト、たま
きらいなもの
茸、先の尖った靴、フリルで覆われたバック、蛇、お日様のにおい、目薬を差すこと、右折、美術館、オレンジ色、犬、小さめの靴、子供をみて可愛い可愛い言い続ける人、レモングラス、落雁、混ざった香水の匂い、暖房の効きすぎた部屋、もこもこの靴下、蓮、後ろから肩をたたかれること、電話の着信音、落ちた髪の毛、人と比べられること、ベタベタするハンドクリーム、ボウタイのついたブラウス、血液型占い、心理学、facebook、きれいな言葉で話す人、湿気ったせんべい
午後2時6分
忘れるということを、意識的にしようとするのは不毛です。
精神に突き刺さるような出会いもだんだんと色褪せていくし
それを食い止めることは不可能なんだ。
唇が切れるくらい笑ったり、姿を見ると息が出来なくなるくらい胸がつまったり、そういうスマッシュヒット的な出会いだったはずなのに。少なくとも私の中では。
出会ってからまばたきをしていた時間を返してほしいと思うくらいに、抵抗のしようもなく落とされていったのに。
明け方の匂い
上手くいかない思いが強い。生活が滞っている。誰かのことをどうでもいいやって思ったり、勝手に幸せになってよってムカついたり、誰か何かを切り離すたびに感情がこわばる。少しずつ剥離している感覚がある。
セックスやキスや関係は永遠にひとつひとつで終わるし、所有するということはだんだん所有されることで、高級毛布のメーカー名をみんな知っているのは私たちが消費者であるということ。
こんなに上手くいかないのは自信がないから?ありがとうじゃないんだよ、好きだって言ったら好きか嫌いか言ってほしいのに、これは脅迫なんだ、開き直ることを許してよ。結論から話すことが誠実さだ!あーうそうそ。ぜーんぶ嘘。ホントのことは話せないんだ。性欲だろうと何だろうと純粋でいてくんなきゃ、頭の数字が加速しまくる。あー3時台はまだ空が暗いよお。窓の外に誰かいるね。
手持ちのカードが弱すぎて、前進も後退も出来ない。付き合ってからセックスしようが、セックスしてから付き合おうが、どうだっていいの?独占欲が強すぎるくせに気まぐれなのが良くないんだ。は??あああ創造と破壊だってば。名前が正方形になっちゃう世界だここは!
ファシズムについてあなたはどう思いますか?精神を共産主義化するってどういうことなの?革命を信じる?左なの右なの?クソの役にも立たない勉強をしてます。そんな女に酒つがれて笑ってるおまえもクソ以下だよ。金木犀のにおいがする町に住んでいることがそもそもの不具合の元凶なんだ。指きりげんまんしたけど恥ずかしくって目をそらすしかなくってさ、徹夜して話したって分かることはこれっぽっちだよ。支離滅裂だ。明日は学校。一晩だけなんてもうやめた
ここはハーメルンじゃない
私は今日100%だと思う。100%の女の子であると思う。
早く起きた、いい匂いのする服を着た、丁寧に洗顔をした、コーヒーを入れた、午前中に洗濯物を干した。当たり前のことをちゃんとした。ネイルをし直した。
何となく秋の匂いのする町で、ここの町花は金木犀で、だから秋になると生活がずれてしまうけど、それでも私は今日100%。100%。100%
でも100%のおとこのことすれ違うことはない。誰かにとって私はせいぜい40%。
あの人は笛を吹いているのではなく、私がそれを笛と錯覚しただけのこと。笛が鳴ってる。着いていきたい気持ちが逸る。表現を望んでいる。場所を切望している。身を折って、何もかもを昇華させて欲しい。欲しいことばかりがあって、私は。私は表現者でも偽善者でも活動家でも思想家でもない。何にもなれない
私は今日100%だけど、次に会うときは100%じゃないんだよ!あのひとはいつもわたしにとって100%だ。でもそれはただの振る舞い。いつも満たされないでいてよ!幸せでいて!やっぱやめて。あの人ってあなたのことじゃない。誰のことでもない。
象は消滅しないし、第3インターナショナルに人はいない。混ぜ物を混ぜた象に出会うことはない。小人と踊ることもない。ヘルメットは色あせて、武勇伝は煙たがられる。何かを発露しなければ、私はどんどん老いてしまうのに、生き急がないでいていいわけがない。
情熱がある。成し遂げたいことがある。それはあと一歩のところまで来てる。なのにこんなひどいことになっちゃってるのはなんで?
ここはハーメルンじゃない。つまり笛は鳴らないのである。
血がにじむ
続きにならないで一つ一つ終わっていく関係がやりきれない。人に何か望んでも人からは望まれない。
所有されたい思いがあるけど渡されることはない。誤解して妄想して、もらったような気持ちになっているだけだ。満たされた思いがあるのは私ばっかりなのではないかと辛い。ずっと眠くて、どちらかが寝返るたびに片方が起きちゃう不器用な関係。寒いと言えないのも始まる前も終わった後も触れないのも、名前を呼んで返事をもらっても好きだと言えない理由なんて明確にない。ただ拒絶が恐ろしい。
こんなままじゃだめだ。もっと逃げ切らなきゃだめだ。背中を見せて走り抜けなければ本当の幸福にはたどり着けないのだ。尖り続けていなくちゃ。自分な快楽のために何かを刺して、血が流れる深い傷を負わせるのはいけないこと?
神経や思想や破壊衝動や性欲にも、鬱血痕がついてくれたら、さびしくならなくてすむのに!革命路線にしか希望はない
Love me do
隣人を愛してる!皆々様を愛したい!って思うときと、愛なんて知ったこっちゃねえ!って思いながら、缶を蹴とばしたいときとがあります。あいしてるってみんなでちょっとずつ分け合って、それでも笑っていられること?許し合うこと?優しくし合うこと?
お休みの日の昼間に運動して、シャワー浴びて、薄着でシーツに包まる瞬間に感じるあれと愛は似ていてほしいって思います。
誰か何かに代替出来ないものが愛?自分のこと大事にしなよって、そういう人間の皆さんばっかりでうんざりなんです。そういうことじゃなくて、そういうことじゃないんだ!って。あああいしてるってなんなの
生き方を免罪符にしたら地獄だぞって、いろんな人がコソコソ話す。
雨音を聞いて泣いちゃうことってある?ワンピースを着たくなるのは湿度いくつのとき?子供の名前を考えて幸せな未来を想像するのはよしてください。うぎゃーー!結婚したいくらい愛してる!って、結婚は「愛してる!」の最終形態なの!?
理想論しか話せなくて、上手いアジも出来ないで、頭悪いだのヘイトスピーチだのって、そうやって言われるとき、ちきしょうくそ野郎って反射でキレられないとき、本当に「愛してる」ってなんなんだ!って肺がキリキリ鳴ります。
もっと面白いこと今までになかったことをしたい。何もかもを、どっちも手に入れたい。定規を壊したい。どんどんなにも感じなくさせて。心の芯に届くまでの距離を遠ざけて。認められなくても、傷つかないようにならないといけないよ。結局あの人にみとめられるために私の3年間があったのだとしたら、これからどんなに血を吐かないといけないかわたしにはわかる。意識の革命だよ。だれのこともすきじゃないんだ